ランゲルハンス島の午後

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ランゲルハンス島の午後
村上春樹
安西水丸

気持ちの良いバーのカウンターで、友だちに手紙を書いているところを想像して下さい。それが即ち僕にとっての「安西水丸性」ということになる。店に入る、カウンターに座る、バーテンダーと目であいさつをする、ほどよく辛めの酒が出てくる、小さな音で古い唄がかかっている。そのうちにふと友だちに手紙を書きたくなり、ノートにボールペンで「元気ですか」と書きはじめる。ちょうどそんな感じです。
*前書きより

1984年から雑誌CLASSYに連載されていた「村上朝日堂画報」の24編のエッセイと、タイトルの「ランゲルハンス島の午後」の書き下ろしをまとめた一冊です。
前書きのとおり手紙のようなライトなエッセイが1ページ、めくるとお洒落なイラストレーションがドーンと見開きになっています。早く次の絵が見たくて読むスピードが上がるくらい素敵な水丸ワールドであります。
文庫本もありますが、これは画報なので、このオリジナルの大判をおすすめします。
声を大にして。