夜の木

本
夜の木
作 シャーム、バーイー、ウルヴェーティ
訳 青木恵都
日本語文字デザイン セキユリヲ

2008年のボローニャ・ブックファアで絶賛され、ラガッツィ賞(ニューホライズン部門)に輝いた、インドの絵本”The Night Life of Trees”の日本語版「夜の木」第4刷。
4刷の表紙画は「孔雀」の場面。美しい若草色で刷られた日本語版独自の表紙です。

中央インドで村落を成すゴンド族にとって生命のシンボルである木。
夜になるとその本性を現すという聖なる木。
人々から畏れられ、また崇められている木。
神が住むと言われる木。
ページをめくるたびに美しい木々の神秘的な世界が、中央インド出身のゴンド民族の最高のアーティスト、シャーム、バーイー、ウルヴェーティの3人によって描かれています。

そして、なんといってもこの本の特徴はすべての工程がハンドメイドということ。
古布を漉いた手漉きの紙、手作業によるシルクスクリーン印刷、そして手製本。インドチェンナイ郊外の工房で一冊一冊人の手によって丁寧に作られているのです。4刷とも表紙画が異なるのもハンドメイドならでは。

本というより、アート作品や工芸品と言っても過言ではない一冊です。
ぜひ、手に触れてほしいと思います。